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気仙沼線・大船渡線 鉄道代替BRTの現状

現在東日本大震災の津波被害により不通になっている気仙沼線(気仙沼~柳津間)と大船渡線(気仙沼~盛間)の代替線として、JR東日本ではBRT(Bus Rapid Transit)を運行している。このシステムは津波による路盤の崩落を免れた線路敷地の一部をバス専用道に改修し、それ以外は、一般道を走行する。2012年8月20日から気仙沼線において、2013年3月2日からは大船渡線において運行を始めた。

気仙沼線では運行開始時の専用線は、陸前階上~最知間2.1kmであったが、その後改修工事が進み現段階でバス専用道は計12kmとなり、所要時間も3~4分短縮した。一般道から専用道への進入口には遮断機が設けられバスが近づくと自動開閉する様になっており、一般車の誤進入を防いでいる。志津川駅はこれまで駅があった場所は被害が甚大であった為、内陸側に新設された「南三陸さんさん商店街」の中に移設され駅舎も新設された。

大船渡線ではバス専用道は盛~大船渡間1.9kmの1駅である。起点の盛駅では、これまでの駅舎とホームをそのまま流用し線路があった敷地がバス専用道に改修されている。陸前高田の駅も志津川駅同様被害が甚大であった為、内陸側に移設された市役所の前に移動した。

使用している車両は両路線とも開業時に新規導入された日野自動車ノンステップハイブリッドバスであるが一部暫定開業した際に導入された移籍車も残る。運行業務は気仙沼線が(株)ミヤコーバスに、大船渡線が岩手県交通(株)、(株)ミヤコーバスに委託している。

2013.5 取材 / 本部 村岡